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2022年09月07日

「虫愛づる姫君」を思い描いて

いろいろな蝶がやって来るなかで、山椒の木にはアゲハチョウの幼虫がいました。一瞬ドキッとした後で可愛らしく思えるこの姿は、ナミアゲハの幼虫だと思います。つぶらな瞳のように見えるのは、外敵から身を守るための「眼状紋」だそうです。

「虫愛づる姫君」を思い描いて

蝶の幼虫を見ると、いつも思い浮かべる物語があります。『堤中納言物語』の中の一篇。さまざまな虫を籠に入れて飼育する「虫愛づる姫君」の話です。

「虫愛づる姫君」は、もともとの存在を突き止めたいという欲求から虫を飼っているようです。ものごとの本質を見極めようとする、好奇心旺盛な姫君に魅力を感じる読者は多いようです。私もその一人。

「虫愛づる姫君」は、幼虫から成虫への経過に興味を示しています。上の写真の「はらぺこあおむし」のような可愛い姿になる前は、どんなでしょう? 同じ山椒の木に、その前の形態の幼虫もいました。

「虫愛づる姫君」を思い描いて

「鳥の糞?」が私の第一印象。これも、眼状紋と同じように外敵に襲われないための擬態なのだそうです。でも、こんな幼虫や毛虫や大きな芋虫は苦手です。「虫愛づる姫君」にはなれそうにありません。

「虫愛づる姫君」は自身の姿もありのままを良しとし、当時の姫君のように眉を抜いたり、お歯黒を染めたりすることはしません。周囲の忠告をかたくなに拒否する、というより、ごく自然に「わが道」を行っている「自由人」。平安時代に書かれたこの物語は作者未詳です。自由人に憧れた人なのか、葛藤の中に生きた人なのか…。


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Posted by 茨城ねーねー at 23:09│Comments(0)自然
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