「ひろっこ」の続き
「ひろっこ」については、Web版「あきた郷土作物研究会」に詳しく書かれていました。おさらいしながら、栽培についてまとめてみます。
6月には、ひろっこ畑に、種球を採取するためのアサツキの花を咲かせます。球根が大きくなった時に花ごと掘り取ります。束ねて8月まで陰干し。
8月には本畑に種球の植え付け。密植にするのには理由があり、秋田では曲がっていて細身のものが好まれるためだそうです。
11月には青々としたアサツキですが、やがて雪に埋もれ枯れてしまいます。ところが、雪の下では一定の地温が保たれ、新たな萌芽が始まるようです。私は以前、茨城では霜柱で枯れてしまう植物が多いのに、厳寒の秋田で冬越しできる花があるのを不思議に思っていました。あらためて、雪の下の温度の秘密を再確認しました。
12月から4月は収穫の時期。1m以上の雪を除雪して、土の中から掘り取ります。たくさんの根と土だらけの「ひろっこ」を一つ一つ洗い、根切りする、という大変な作業です。
横手では、スーパーに並んだ「ひろっこ」を嬉しそうに買い求める人たちがいました。大変な作業を想像しながら、春の味を待ち望んでいたのでしょう。
上の写真。右上は、いつも参考にしている『マンガ 秋田伝統野菜』の裏表紙。もうひとつは、秋田の伝統野菜を使った創作料理が食べられるお店でいただいたもの。ずいぶん前のものですが、素敵なデザインなので取ってありました。今回参考にさせていただいた「あきた郷土作物研究会」のサイトのタイトルバックと同じでした。
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